2016年3月23日水曜日

Historical Method(ヒストリカルメソッド過去の成績による分析)

Historical Method(過去の成績による分析)

では、Historical Methodを使ってリスクと利益を表示するためにどうすればいいですか?
簡単です:過去の成績データを棒グラフ(ヒストグラム)にして判断します。

では、毎月の成績をいくつかの範囲に分け、各範囲の数が棒グラフの高さになります。つまり、棒グラフの幅は過去に起こった成績の割合を示します。
毎月の成績以外、各12か月間、3か月間、3年間などの成績を使う事によって、投資の12か月間(3か月間、3年間)のもっとも可能性の高い成績が分かります。
もちろん、過去の成績は将来の約束ではありません。

例えばあるファンドの成績を5年間毎、3年間毎、1年間毎の成績を棒グラフにしました。



細かくデータを見ると1996年依頼、3年間の保有で89%の場合はプラスの成績でした。
3年間保有した場合、最も得られる可能性の高い成績は+45%~50%でした。
5年間保有した場合、94%割合でプラスの成績でした。最も可能性の高い成績は+100%~105%、でした。

1年間の保有でもプラスの成績が出た割合は90%でした。ただしもっとも可能性の高い割合で出た成績は0~5%だけです。

5年間保有した場合は倍になる割合(可能性)が最も高いのですが、1年間だけでもプラスに終わる可能性も十分にあると言えます。

逆に、5年間持ってもマイナスで終わった割合(可能性)が6%もありました。
しかしながら、最悪の損が15%未満なのですが、最高の益は250%以上でした。なのでリスクの割合は低いと言えます。

つまり、棒グラフを作ることによって過去の成績が形で見えて良く分かり、将来における可能性も簡単に予測できます。

もちろん、あくまでも過去は将来の約束ではないので、成績以外に戦略や銘柄の詳しいリスク情報、またはマーケットとの関連性も調査し理解しなければなりません。

また、運用履歴が長いファンドの場合は、一定時期に分けて棒グラフを作って見比べるのも良い方法です。


2016年3月1日火曜日

正規分布(せいきぶんぷ) またはガウス分布

標準偏差(σ)とは?

シャープレシオ、ソーティノレシオ、ボラティリティに良く使われている標準偏差(σ)とは、どう言う数字でしょう。

いろいろなもののデータをグラフにすると、様々な形になります。
データの平均値に近くなるほど集まるデータが多いという形になる場合は正規分布と言えます。

graph
このグラフの場合、カーブの特徴は平均の ±1σ の間には68%位のデータが集まります。
±2σ の間は95%、±3σ の間は99.7%のデータが入ります。


ファンドの成績が正規分布のかたちに当てはまることによって標準偏差(σ)がボラティリティを示し、数字として使われています。
つまり、成績の7割がボラティリティ内(平均 ~1σ から 平均 +1σ)の間に当てはまります。


ただし、成績が本当に正規分布に当てはまるのかどうかがポイントです。
つまり、標準偏差はどこまで正しくリスクを表せているのか?が問題です。

次回:そこで、(過去の)リスクをもっと簡単な方法でみることができるので、ご紹介します。:Historical Method